第12回 「localhost」になってしまう問題

今回は、セキュリティならではの不具合と勘違いされる部分について紹介します。

メールを送受信する時のエラーに送受信画面で「ローカルホスト」となっていたとかアカウントが「localhost」になってたとか、他の方々も同じような症状が出た事のある方もいらっしゃるかと思います。
しかし、「メールアカウント」を正しいものに直してはいけません。むしろ、「ローカルホスト(localhost)」になっていないと危ないのです。

セキュリティ対策ソフトには大きく2つの機能が備わっており、「ウイルスチェック」と「ファイアウォール」が入っているものが多く売られています。
例えば、「ウイルスバスター」「Norton Internet Security」、最近話題の「McAfee.com インターネットセキュリティ Super」があります。
これを聞いて驚く方もいらっしゃると思いますが、設定を「ローカルホスト(localhost)」と直しているのは、これらセキュリティ対策ソフトに備わっている、ウイルススキャン(メールスキャン)がちゃんと作動している証拠なのです。
不具合ではありません。
メールアカウントの設定で「localhost」となっているのは、メールを直接OutlookExpressに読み込まないようにしているのです。

直接読み込んでしまうと、メールにウイルスが紛れ込んでいた場合、ウイルススキャンができなくなってしまうのです。「localhost」とは、ウイルススキャンするために、ソフトへと読み込ませているのです。ウイルスチェック後にOutlookExpressにメールを引き渡しています。
アカウントを本来の設定に直してしまってもメールは受信できなくないようですが、ウイルスのスキャンをしてくれなくなるので気を付けてください。

では、なぜエラーが起こるのか、それについて説明します。
パターンファイルのアップデート終了後、セキュリティ対策ソフトは自らのソフトを再起動させます。再起動している途中や、再起動終了後しばらくは、メールのウイルススキャンはできません。メールすら受信できないと思います。これでメールが受信できるようになった場合、ウイルススキャンを通さずにメールを直接読み込むことになるので、大変危険が伴います。
また、セキュリティ対策ソフトの一部の機能が強制終了させられている可能性もあります。その時は、ソフトの再起動ではなく、パソコンを再起動してください。そうしなければ、機能の機能が関連しあっている部分があるので、さらに不具合を起こす可能性があり、ウイルスが非常に入りやすい状態に陥ってしまうことがあるのです。

補足:「メールアカウント」の設定する場所
メニューバーから[ツール]−[アカウント]の順に選択します。
上のほうにある[メール]をクリックします。
使用しているメールアカウントを1つだけクリックし、右側にある[プロパティ]を押します。
新しく出てきた画面の上のほうにある[サーバ]をクリックします。
そうすると、「受信メールサーバの種類」というのがありますが、そこの設定で「受信メール(POP3)」のところが「localhost」となっていればちゃんとメールスキャンを通してからメールを受信しているということがわかります。
POP3とはメールを受信するためのルールで、SMTPとはメールを送信するためのルールなのです。