第10回(Hotmail第1回) むやみに開かない

無料で手軽、Web上でどこでも見ることができればOutlookExpressでも受信できるHotmail、ウイルスのスキャンも自動で行ってくれ、安心している人が多いかと思います。

確かにHotmailのメールアドレスを取得する時には個人情報を必要以上にさらさなくてもすむという点からは、個人情報保護には役に立ちますし、HTMLメールの作成、迷惑メール処理も簡単に行うことができます。

偽りのメール容量表示

2MBしか保存できないHotmailを使用している人の中には、メールを削除するのがもったいなくてWeb上に残しておきっぱなしにし、しまいには容量いっぱいで受信できなくなり、無料サービスを行っている他会社からすれば、あまり画像を多用したHTMLメールを送信する事ができないのです。

つまり、容量の小さなメールでも大きな情報の入っているものが含まれている可能性があるのです。例えば「Flash」や「JavaApplet」はひな形としてメールで送る事はできません。Hotmailを運営しているMSNにはGreeting(グリーティング)カードにはを受信した人には「Flash」が使われています。それには閲覧期限が設けられていると思いますが、それは添付できない「Flash」のせいで、MSNのハードディスクが圧迫されてしまうからなのです。

逆に言えば、実際に表示されている容量とメールの容量が全く違うという事も言えます。「1KB」と表示されていても、実際には20KBだったり、それ以上だったりする時もあります。

さらに、Hotmailの場合は、メールのソースを見なければHTML形式のメールかテキスト形式のメールか判断できません。さらに、見分けるためにいちいちソースを読んでいくのも大変なため、普通の人はとりあえうメールをクリックして開いてしまうという人がいると思います。

メール本文中にカウンタがあったら要注意

HTMLメールの場合はもちろん画像とかが添付されている可能性があるのですが、HTMLメールの特性を活かし、カウンタを仕掛ける人もいます。カウンターを表示させるにはCGIというプログラムを使用しているのですが、そのCGIには、カウンターへアクセスした人(表示させた人)の情報を得ることができるのです。

例えば、アクセス日時、OSの種類とバージョン、ブラウザの種類とバージョン、IPアドレス…etc。ハッカーにとって、IPアドレスさえわかってしまえば、リストの中から狙いやすい個人のパソコンを見つけて攻撃すればいいだけなのです。特にブラウザのバージョンは重要で、「Windows Update」を実行してないパソコンのバージョン(IEの場合は5.5や6.0より小さい桁の数字:5.5では「5.50.4807.2300IS」などがわかってしまえば、そのセキュリティホールをついて侵入(ハッキング)すればよく、パソコンが狙われるための1つの目安にもなってしまうのです。

悪質なもの(意地汚い)カウンタの場合、数字を表示しないものもあります。つまり、背景も数字も透明な画像を使うのです。ここまで悪質なものへアクセスする前に、先に削除してしまってください。覚えのない懸賞メール、覚えのない英語のタイトルの広告メール…etc。最近は日本人が犯人だったというケースも多くありますから、気をつけてください。

OutlookExpressでのHotmailの受信は無条件ですべてウイルススキャン不可

HotmailをOutlookExpressで受信している方、アンチウイルス(ウイルス対策)ソフトのメールスキャンは使えません。どうやったら使えるようになるのかと聞かれても、その手段はありません。そういう風にできているのです。(つまり、OutlookExpressの仕様によってできないのです。)その時のウイルスについてはMicrosoft社のサポート外になりますので、完全に自己責任ということになります。心して使用してください。
ただ、ある程度は防ぐことができるので、OutlookExpressでHotmailのメールを受信していらっしゃる方のための設定方法も「Hotmail第2回」以降があれば提供していきたいと思います。

実はWebメールでも目に見えない危険がたくさんあるのです。「ウイルススキャンのできない条件がある」「CGIについてはウイルスではないので、普通では拒否できない」ということを覚えていてください。
ただし、後者の部分については、ノートンを使用の方はCGI拒否することが可能かもしれません。設定方法がわかれば「Hotmail第2回」以降で紹介していきたいと思います。